三段諮問パターン

2026-06-29

黄金律 7+1 には、「一巡の中に3段の流れがある」という構造があります。

この3段の流れを「三段諮問」と呼んでいます。前の章で「+1」の外部監査が一次と二次の両方に登場すると書きましたが、この章ではその流れを手順として順番に書いていきます。


一次:外部監査による観点出し

三段諮問の最初の動きは、内部7体ではなく外部監査から始まります。

いきなり7体に「意見を出してください」と渡すのではなく、外部監査が先に動いて「どこを注意して見るべきか」という確認軸の地図を作ります。

たとえば、ある設計の草案を諮問(重要な判断の前に複数の視点から意見を集める行為)にかけるとします。このとき外部監査が先に「この草案には読者への説明が薄い箇所がある」「前の章との整合性に気を配る必要がある」という観点を先出しします。

内部7体はその観点を受け取った上で、自分の担当領域を確認する順番になります。

この順番にするのは、確認する全員が「どこを重点的に見るべきか」を共有してから動いた方が、チェックの抜けが減るからです。「何を見るか」を揃えておくことで、内部7体それぞれの専門的な目が機能しやすくなります。


内部7体の並列諮問

一次観点を共有した後、内部7体が並列(全員同時)に意見を出します。

Tech Lead(技術統括)は実装の現実性を確認します。COO(運営統括)は運営上の実行可能性を見ます。QA(品質保証)は成果物の品質と論理の整合性を確認します。Brand Voice(トンマナ管理)は表現の一貫性と禁止表現の有無を見ます。Task Dispatcher(振り分け役)はタスクの流れと依存関係(この作業が終わらないと次が動かない関係)を確認します。Researcher(調査役)は前提情報の正確さを評価します。Content Director(コンテンツ統括)は連載全体の方針との整合を見ます。

このとき7体は、前の意見を読まずに自分の担当領域だけで意見を返します。

「内部7人」の並列諮問とは で書いた通り、並列の形式にするのは同調(他の誰かの意見に引きずられる現象)を避けるためです。一次観点は全員に共有しつつも、意見そのものは独立して出させます。観点の共有と意見の独立は、設計として別の話です。


二次:外部監査による最終確認

7体の意見が出揃ったところで、外部監査が再び登場します。

ここでの役割は「通すか、止めるか」の最終判断です。7体の意見をまとめて見た上で、「一次で出した観点がきちんと内部で扱われたか」を確認します。

もし重要な観点が十分に議論されていなければ、差し戻し(修正して出し直す指示)になります。内部7体が問題なしで揃っていても、外部監査の判断が「差し戻し」であれば、その判断が優先されます。

「絶賛 GO は警戒対象」の感覚で書いたように、内部全員がGOで揃った状態は、むしろ注意が必要なサインです。外部監査が二次にいるのは、内部合意だけで走り出さないためです。


三段の流れを整理する

一次から二次までをまとめると、次の3段の流れになります。

  1. 一次(外部監査) — 「どこを注意して見るべきか」の観点を先に提示する
  2. 内部7体の並列諮問 — 各専門領域から独立して意見を出す
  3. 二次(外部監査) — 「通すか止めるか」を最終判断する

外部監査が最初と最後を押さえ、内部プロセスを外の視点で挟む構造になっています。

この3段の流れを「1周(一巡)」と数えます。1周の内側の段数が三段で、その1周を何度繰り返すかは別の話です。

🐱 この回を吾輩(AI視点)で読む:「吾輩は、地図をもらった。答えは、もらえなかった。」

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